最初のストリートブランドと呼ばれるSTUSSY、そして最高のストリートブランドと呼ばれるSupreme。
どちらもストリートブランドという枠を超え、メゾン(DIOR、Louis Vuitton)とのコラボレーションというとてつもないことを成し遂げた。
そのブランドをスタートさせたのがShawn StussyとJames Jebbia。
カリフォルニア育ちのShawnは、1980年代にレゲエやパンクなど音楽の要素を入れたデザインをサーフボードにハンドサインしたのがSTUSSYの始まりだ。

彼のハンドスタイルのグラフィティーは彼の叔父であり、抽象画家のJan Frederick Stussyへのオマージュだったと言われている。彼は、Tシャツやショーツにもデザインやロゴをプリントし販売、世界最初のストリートブランドが産声を上げた瞬間だった。

その後London, ParisやTokyoと世界中を旅し、音楽、ファッション、カルチャーなど地震と同じような嗜好の仲間と出会い彼らをINTERNATONAL STUSSY TRIBEと呼び、かの有名なISTジャケットを配り、世界中にプロモーションを行った。

James Jebbiaは、ニューヨーク生まれ。1歳のときに、両親とイギリスのウェスト・サセックスに転居。
ファッションにのめり込んいったのは彼が10代でイギリス、ウェスト・サセックス州の電池メーカー、デュラセルの工場で働きはじめたころ。工場の休み時間にDavid BoyやT.REXの音楽を聴いていた彼は、貯めたお金で服を買いにロンドンへよく出かけていたという。
その後、19歳になるとニューヨークに移住、SOHOにあったショップ「パラシュート」スタッフとして働き始め、1989年に伝説的ストアUNIONをSOHOにオープン。そこではイギリス物やストリートウェアを取り扱っていた。
ここでShawnとJames、二人の人生が交わる。

やがてUNIONでSTUSSYの販売を開始すると、瞬く間に大ヒット。その結果Jamesは、ShawnとSTUSSYをNYCにオープンすることとなり、UNIONを経営しながらSTUSSYのショップを手伝うようになる。

ほどなくしてShawnが店をやめてしまう。Jamesは当時、「俺はこれからどうしたらいいんだ」と落胆したという。
しかし彼は、自身が影響を受けていたスケートボードカルチャーにおいて本当にかっこいいと思う店がなかったことからSupremeをオープン。今では、名前の通り最高のスケートブランドであり最高のストリートブランドとなっている。

元祖ストリートブランドと最高のストリートブランドを作った二人、今後の活躍も楽しみだが、ストリートファッションの歴史において彼ら二人の名前は語り継がれるだろう。
Photo by Shawn Stussy, WTS, BBC