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KIDILL FW2024-25 RUNWAY SHOW 

末安弘明氏が手がける、KIDILLがFW2024-25 CollectionがParis Fashion Weekにて公開。

2023 年 8 月、セックス・ピストルズの名高いジャケットやロゴのデザイナーとして知られる英国人アーティスト、ジェイミー・リードの訃報が届いた。
2020 年秋冬コレクションでのコラボレーション以降、「ジェイミーは、自分の原点そのものだった」と言う末安氏との親交は途絶えていなかった。
「存在し続けると信じていたものの喪失は、空虚に似ていた。他人ではあったが、まるで自分でもあったからだ。しかし、ジェイミーをはじめ、初期のパンクを創造した偉大な人たちが去ったとしても、現代、あるいは現代人に様々な影響をもたらしたパンクの本質を終わらせないことが役目である。

私は私らしいやり方で哀悼の意をこめたい。それは、『彼らは永遠である』という宣言でもある」「それをクラシックだと言おうとも」と添えながら、時に完結したスタイルは、イコノグラフィーの対象となり、月日の中で複製され、消費され、形骸化していく危険性をはらむのだと末安は言う。一方で彼は、様式化された美が、時代の趨勢のなかで多様なものを吸収し、現在に還元されながら未来に息づくものであると確信している。単純な破壊や否定ではない̶̶同時代を生きるものたちが “パンク”をリブートし続ける、ポジティブなエネルギーこそが 2024 年秋冬コレクションの最大のテーマである。
DIYの考え方に基づいた装飾やプリント、日本の職人によるジャカード織りが映えるコレクションは、デザイン、シルエット、ディテールエッセンスにみられる初期パンクのクラシシズムと現代性の交わりにまつわる探求に満ちている。過剰なデストロイ加工の数々、FOSTEXGARMENTS 社製の MA-1 の復刻、引き裂かれたデニム、ヴィンテージウォッシュ加工で洗いざらしのカットソーなどを介して末安氏は、 “パンク”に讃歌を送っている。
今季の直裁的な KIDILL のメッセージは、半世紀の年月が経つパンクの歴史、その不変のアイデンティティと態度はもはや、特定の人々のためのものではないという事実にある。

パンクは、外見から解釈される偏狭さからとうに逸脱し、今を生きる多くの人々に自分なりの抗議(反抗)の
精神として継承され、モダンでインディペンデントなカルチャーの進化を後押しし、個々の自由や表現を尊重する価値観となって人それぞれと結びついている。今、その原点に末安が回帰することとは、KIDILL にとって再生と更新を意味している。「けっきょく、初期衝動と抗う力は変わらない。私はシンプルなのです」

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